ウルムチ住宅事情
ウルムチ
ウルムチ住宅事情
今回はウルムチの住宅事情についてレポートしたいと思います。
ウルムチ及び、新疆ウイグル自治区にある住宅は中国のなかでも新旧ともに住宅のデザインがほかの地域と比べて全く違います。それはもともとの文化の違いも大きいのでしょうが、中国の海岸線に新しく建てられているの“ただ表面的に西洋のものを模したデザイン”とは全く違うものです。今回はその様子を見ていきましょう。
富裕層向け
ウルムチの都市部の中心には基本的に新しく一軒家は建てられません。中国は社会主義の国なので、土地はすべて国のものであり、どんなにお金持ちであっても都市部の中心に自分で豪奢な家を建てることはできないのです。なので、このような装飾も凝っていて造りのしっかりした高級低層住宅かタワーマンション等が富裕層が住むものと思われます。
このような富裕層の住む住宅は天井も高く、はじめからある程度内装も整っています。
比較的富裕層向け
建物の前面にタイルがはられ、タイルの並べ方によって可愛い装飾となっています。イスラム美術も影響していると思われるような独特のデザインです。これらは比較的新しい建物で、エレベーターはついていませんが、内装もある程度施されており、部屋割は大きめの2LDKが主流で、ウルムチでこれから増える種類の建物だと思われます。
中流層向け
これが中国全土におびただしい数で建てられているタイプの、現在中流家庭向けと思われる建物です。 部屋割は2K,2DK、3K,3DKのタイプが多いようです。内装は施されておらず、大抵は打ちっぱなしか、良くてもタイルがはられているくらいです。内装は各自で行います。しかしかなりの富裕層と思われる人も案外まだこのタイプの住居に住んでいたりもします。
これ以降は内装も外装もかなり殺風景になります。
下流上層向け
古いですが、可愛い装飾が施されている、ウルムチならではの建物です。この建物には1家庭が住んでいるわけではなく、真中に広間があり、それを囲んでいくつもの家庭が部屋を割り当てて住んでいます。風呂はなく、トイレは共同です。
下流中層向け
先ほどのものと造りは同じですが、建物自体に装飾も何もなく殺風景で造りも前のものほどよくありません。ただ書かれてあるウイグル文字やちょっとした落書きが可愛いですよね。
貧困層
ウルムチの貧困層の住宅であると思われ、こちらは都市部にあるものとしては珍しくも一軒家です。町のはずれにあることが多いですが、町中に残っていることもあります。もちろんお風呂も付いていません。
ただこちらの貧困層のものと思われる住宅も雪の多いウルムチだから悲壮感があるように思われますが、少し地方に行くと、却ってこれが主流となるくらいです。中国全土、農村部に行けばこのレベルが当たり前です。
今回はウルムチの人々の生活を垣間見てくれたらいいなと思いレポートしました。こういう見方をするとウルムチもちょっとした建築博物館です♪
by alphalpha0118
| 2009-02-02 07:25
| ウルムチ